ゴルフ場で落雷デート?突然の嬉しい出会いかたとは
数年前の夏のこと。男2人でラウンドしていたときの話ですが、その日は朝から雨で昼から本降りに。しかも途中からビカビカっと雷が轟くような悪天候に。コース途中にある避難小屋で雷が鳴り止むのを待っていたら後ろの組にいたお姉さん2人も避難小屋へやってきてなんとなく4人で過ごすことになりました。
お姉さん達は明らかに飲み屋のお姉さんで、おそらくお客さんと回るときの練習ラウンドに店の子どうしでやってきたんでしょう。上手ではなさそうでしたが可愛らしい女の子でした。薄着のウェアが雨に濡れてちょっと艶っぽい雰囲気もあってなかなかいい感じでした。最初はゴルフの話で持ちきりでした。
どこに行ったとか、誰と行ったとか、どうすれば上手く打てるかとか、そんな話に夢中でしたが雷はいっこうに鳴り止む気配もなく、だんだん強くなってきました。時折耳をつんざくような轟音でドカーンと落雷の音が聞こえると彼女たちは恐怖のあまり、泣き出して男2人が女2人をそれぞれ慰めるような図になってきました。
ふんわりシャンプーのにおい
雨にも濡れて震える彼女の肩を抱き寄せるとふんわりシャンプーの匂いと日焼け止めの匂いが混ざった夏独特の香りがしました。身をよせてくる彼女の体は華奢で冷え切っていて持っていたタオルも貸してあげてひざ掛けがわりに使いました。やがて雷は嘘のように消えてまた夏の日差しが戻ってきました。
そこからは僕たちも彼女たちも何事もなかったようにラウンドを終え、クラブハウスに戻りました。帰り際に彼女たちが声をかけてきてくれました。お礼にお店に招待してくれるとのこと。
さっそくその晩にお邪魔したところ店はいわゆるラウンジで、2人のうちの1人はママでした。僕ら2人は通常7千円ほどのところを無料にしてもらったうえに、ずいぶんと感謝されました。といっても僕らが何をしたわけでもなく、単に雷が鳴り止むまでの間一緒にいたってだけなんですが、よっぽど怖かったんでしょうね。
命の恩人とでもいう感じに感謝されこっちもすごくいい気分でした。別にその後どうなったわけでもなく、その店にもその後行っていませんし、彼女たちとも会っていません。でも、夏のゴルフといえば思い出すエピソードですし、雷が鳴ればその日のことを今でもはっきり思い出します。もしかしたら、キスぐらいできてかもしれませんが、その時はそんなことを考える余裕はなかったです。ゴルフ場で本当にあったちょっと不思議でちょっぴり甘いお話でした。