ゴルフでどれくらいで回るのと聞かれ、謙虚に言うと・・・
アマチュア・ゴルファーにとっては、スコアそのものよりも気の合った仲間と冗談を言い合いながらラウンドすることが楽しいのだと言う人がいますが、私もその一人です。定期的に一緒にラウンドしている仲間とは、皮肉を言っても憎まれ口を言っても笑いを呼ぶものであり、接待ゴルフのように気を使う必要もありませんのでとても楽しいものです。
ハンデを5つもらいました
ところがその日のゴルフはいつもの仲間は一人だけ、そしてその仲間の先輩という二人が入った4人でのラウンドでした。べつに接待ゴルフということではありませんので特に気を使う必要はないのですが、仲間の先輩ですのでそれなりに敬意を表して自己紹介をしました。
するとその先輩の一人が「君はどの位で回るの?」と私の平均スコアを尋ねたので、私が謙遜気味に「まだまだ下手ですので100超えもありますよ」と言うと「それならばハンデとして5あげるね」と言ったのです。
実は、その先輩たちは、私と私の仲間二人対先輩たち二人で勝負し、負けた方がジュース代を支払うという勝負を提案してきたのです。相手は私のゴルフ仲間の先輩たちです。私はただその提案に従うのみでプレイが始まりました。
いつもは冗談を言いながらの楽しいラウンドなのですが、その日は初めて一緒に回る人が二人、それも勝負とのことでしたのでかなり緊張したプレイが続きました。不思議なもので、その緊張がかえって集中力を高めて良いショットとなり、結果的には自分としては良い方の“92”で回ることが出来ました。
仲間のスコア“88”と併せて私たちは“180”、そして先輩たちは流石に勝負を言い出して来ただけあって二人とも80台で合計“177”でした。しかしながら私には先輩の一人がハンデキャップ5を与えてくれていましたので、結果としては”180-5=175“ 対 ”177“で私たちの勝利でした。
ラウンドが終了し、スコアカードの集計をしながらクラブハウスへ戻った時には、緊張したラウンドであったせいか軽い腹痛が始まりました。そこで急いでトイレに駆け込み、個室の中で用を足しながら改めてスコアカードを見てニンマリしていました。すると先ほどまで一緒にラウンドしていた先輩たちの声が聞えてきました。
「あいつは汚い奴だな…何が100超えレベルだ、大嘘つきが・・・」 私は暫くトイレから出られませんでした。そしてそれ以来私は、初めての人と一緒にラウンドし、何等かの勝負をする時には絶対にハンデを頂かないことにしました。